体育施設出版「月刊体育施設」 [その他]

今日は、体育施設の月刊雑誌を紹介します。

師走も中旬になり、ますます慌しくなってきました。束の間の息抜きに、このブログを覗いてくださる人に感謝しています。

前回、久しぶりに体育科関係雑誌の紹介として、日本体育社による「学校体育」を取り上げました。
今日は、少し趣を異にして、体育施設出版社から発刊されている体育館やグラウンドなどの体育施設の施工者・管理者向けの月刊雑誌「月刊体育施設」に掲載された、80年代の広告を紹介します。

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この雑誌の記事自体は、施設の施工や運用にまつわる論文です。その代わり、体育施設に素材を提供する会社がカラー広告を出しており、それが一種のグラビアページのような役割を果たしています。

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都内の学校の運動場は地方のそれと異なり、土のグラウンドではなくウレタンで舗装された地面のところが殆どです。改めて、都市部と地方での「学校のグラウンド」に対する感覚の違いを垣間見る事ができます。

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これは、プールのスペースを夏季以外に有効活用するために、プールの上に設置するコートの広告です。手狭な敷地を有効活用する都内の学校ならではのニーズです。
「中学校特別シリーズ 体育教室」でモデル校となった文京区立茗台中学校も、夏季以外はプールに木製の蓋をしてグラウンドとして活用していた、と聞いた事があります。

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こちらは学校体育館用の強化ガラスの広告です。当時の体育館は、ボールなどが当たってガラスが飛散しないようにガラスの面積は最小に抑えられ、従って薄暗い空間だったようです。

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実際この広告写真も(強化ガラスを使用しているにもかかわらず)薄暗いので、拡大してみました。

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「月刊体育施設」の記事中にも、束の間の息抜きのコラムが設けられています。
やはり人間は、根を詰めるだけではダメで、息抜きが必要ですね。しかし時代はどんどんそのような息抜きを消去する方向に動いているような気がします。
コメント(2) 

コメント 2

匿名

おはようございます。貴重な史料ありがとうございます。
懐かしく楽しい写真ですね。学校向けのお堅い業者雑誌と思いきや、最後にあるページなど意外です。教師たちは目を細めていたかもしれません。
校舎の佇まいや水着から判断するに昭和末期ではないでしょうか。
都内の学校は校庭がウレタンのところが多かったと記憶しています。たしかに地方との大きな違いですね。都心では屋上が校庭だった学校もありました。このような雑誌は普段目にする機会はまずないので、貴重ですね。
セキュリティーが強化されすぎて窮屈な世の中になりました。それだけに大らかな昭和が懐かしいです。
by 匿名 (2023-12-16 07:02) 

Sei

匿名様

いつもコメントを頂き、有難うございます。
そうです、昔はこういった「お堅い専門誌」にもちゃんとサービスコーナーがありました。
それは自然なもので、人間の脳は何か楽しみがないと萎縮してしまうことが知られていました。

近年、「多様性」を主張される同じ人達が、こういった表現を「セクハラ」と決めつけて排除しようとするのが不思議ですね。
植物の植生に喩えれば、「多様な森林があって良い。だが裸子植物は認めない」というようなものでしょうか。
結局は、多様性と言いながら、実際は他人を自分の好きなように管理したいだけの主張なのでしょう。
by Sei (2023-12-16 10:14) 

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